遠藤ミチロウ 監督作品 映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』

ミュージシャン 遠藤ミチロウ(ex.ザ・スターリン)還暦、故郷、さらにその先を巡る道 この旅は、終わらない
山形国際ドキュメンタリー映画祭2015 Cinema with Us部門 正式出品

ABOUT the MOVIE作品情報

なぜ歌い続けるのか? なぜ旅を続けるのか?見届けよ! この旅は終わらない。

豚の臓物、爆竹を客席に投下、全裸でステージから放尿、といった過激なパフォーマンス。吉本隆明などが評価し、多くの後進の世代をも魅了したたその類まれなる歌詞世界。ザ・スターリンを率いて時代を築いたミュージシャン遠藤ミチロウ。バンドを解散した後も、現在に至るまで、ソロを中心に活動を続けている。

60才を迎えた2011年、ザ・スターリン復活ライブを決行し、そして全国を巡る自身の還暦ソロツアーを敢行する。そのさなか、3.11東日本大震災が起こり、故郷・福島は地震・津波災害と同時に、原発災害にも見舞われることとなった。それまで故郷をまったくと言っていいほど顧みることのなかった遠藤は、故郷の地でプロジェクトFUKUSHIMA!を行うべく始動する。自身のアイデンティティたる家族へ眼差しを向け、第二次大戦でガダルカナル、フィリピンと激戦地に赴いた父への畏敬にみちた思い、自身の代表曲「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました。」にも強烈に込められた母へのアンビバレントな感情が赤裸々に語られる。

本作は、遠藤のライブの旅と行く先々での人々との対話を描くロード・ドキュメンタリー。時代をつくり、駆け抜け続ける遠藤ミチロウというミュージシャン=ひとりの人間としてのシンプルにして力強い生きざまは、今を生きる人々に忘れかけた何かを思い出させることだろう。

血肉を引き裂くようなヴォイスシャウト。還暦(60才)を超えてもなお躍動する、その肉体と声。
なぜ歌い続けるのか?なぜ旅を続けるのか?
過激なライブパフォーマンスと相反するかのような実直な語りで、男は明かす。

その後遠藤は、膠原病を患い入院。一時はライブ活動の長期的停止を余儀なくされたが、本作公開を迎えるいま、見事に復帰。「THE END」「羊歯明神」という新たなバンドも結成、様々な活動を始動し、生命を燃やし続ける。

今なお続くひとりの男の旅=生きざま。
見届けよ!この旅は、終わらない。

2011年はとんでもない年だった。
自分が歌を歌うということはどうなんだと突きつけられた。
やっと還暦になったとたんの、思いもかけない出来事だった。
今までの自分は何だったんだと脱力した。

みんなに地元(母)があるように
そこと向き合うことが、どれだけ厄介なことか
みんな知ってるんだ。
それに甘えるように旅をして歌う。それが僕だ。

変わらないものは変わらない。
変わってくものはどんどん変わってくいく。
それを見逃したくないんだ。

─── 遠藤ミチロウ

Cast登場人物

遠藤ミチロウ
THE STALIN Z[中田圭吾 、澄田健、岡本雅彦]
THE STALIN 246[クハラカズユキ、山本久土、KenKen]
NOTALIN’S[石塚俊明、坂本弘道]

三角みづ紀 竹原ピストル 盛島貴男 AZUMI

山下利広(BIG MOON Cafe) 麓憲吾(ASIVI) 伊東哲男(APIA40)
中川澄夫(TE-TSU) 中川ミサ子(TE-TSU) 佐伯雅啓(OTIS!)

大友良英 和合亮一 二階堂和美 オーケストラFUKUSHIMA!

遠藤チエ ほか

Music登場楽曲

遠藤ミチロウ
「電動コケシ」「原発ブルース」「オデッセイ・2011・SEX」「負け犬」 「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました。」 「父よ、あなたは偉かった!」「JUST LIKE A BOY」
THE STALIN Z
「ロマンチスト」「1999年」
THE STALIN 246
「虫」「STOP JAP」「ワルシャワの幻想」
三角みづ紀ユニット
「早すぎた父親」
竹原ピストル
「カノン」
AZUMI
「JUST LIKE A BOY」

Location登場場所

Credit作品情報

『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』

2015年/日本/カラー/DCP/5.1ch/102分
監督:遠藤ミチロウ 製作・配給:シマフィルム株式会社  ©2015 SHIMAFILMS
プロデューサー:志摩敏樹/撮影:高木風太/録音・整音:松野泉/制作進行:酒井力/編集:志摩敏樹、松野泉/撮影協力:柴田剛/宣伝美術:境隆太/配給担当:田中誠一
★山形国際ドキュメンタリー映画祭2015 ともにある Cinema with Us 2015 正式出品

公式facebook 公式twitter

PROFILEプロフィール

■ 監督プロフィール
遠藤ミチロウ

遠藤ミチロウ

1950年福島県生まれ。1980年、パンクバンドTHE STALINを結成。過激なパフォーマンス、型にはまらない表現が話題を呼び、1982年、石井聰互(現・石井岳龍)監督『爆裂都市』に出演。同年メジャーデビュー。1985年、THE STALIN解散後、様々なバンド活動を経て1993年からはアコースティック・ソロ活動を開始。21世紀に入り多彩なライブ活動を展開、さらに詩集、写真集、エッセイ集なども多数出版。また、中村達也(LOSALIOS)とのTOUCH-ME、石塚俊明(頭脳警察)と坂本弘道(パスカルズ)とのNOTALIN'S、クハラカズユキ(The Birthday)と山本久土(MOST、久土‘N’茶谷)とのM.J.Qとしても活動。2011年、東日本大震災の復興支援として「プロジェクトFUKUSHIMA!」を発足し、数々の活動を展開する。同年の還暦ソロツアーを中心に撮影を行い、初監督映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』を製作。2013年に突如膠原病を患い、入院。その時期に書いた詩集「膠原病院」を出版、同時にアルバム「FUKUSHIMA」を発表。2015年、自身の楽曲を盆踊りver.にアレンジし、民謡に特化したパフォーマンスを行う新バンド「羊歯明神」、自身最後のバンドとして「THE END」と2つのバンドを結成。さらに精力的な活動を始動している。

遠藤ミチロウ 公式サイト
■ 製作・配給
シマフィルム株式会社

シマフィルム株式会社

京都を拠点に、映画の製作・配給を行う。『風花』(00年/相米慎二監督)、『ぼくんち』(02年/阪本順治監督)の製作にシマフィルム代表・志摩敏樹が参加したことを契機に、志摩の地元、舞鶴を舞台にした『ニワトリはハダシだ』(03年/森﨑東監督)を製作。その後『おそいひと』(04年/柴田剛監督)、『17歳の風景 少年は何を見たのか』(05年/若松孝二監督)、『かぞくのひけつ』(06年/小林聖太郎監督)をたて続けに製作。「福知山シネマ」「舞鶴八千代館」の運営にも取り組む。09年より京都市内に京都オフィスを設立し、京都を舞台にしたオリジナル企画の映画シリーズ「京都連続」を開始し、『堀川中立売』(10年/柴田剛監督)、『天使突抜六丁目』(11年/山田雅史監督)、『太秦ヤコペッティ』(13年/宮本杜朗監督)を製作。2013年より元・立誠小学校を拠点とした映画事業「立誠シネマプロジェクト」「シネマカレッジ京都」を立ち上げ運営。シネマカレッジ京都のプロジェクトとして『父のこころ』(13年/谷口正晃監督)を製作。同年、福知山市に新たな文化拠点「まちのば」を設立。地域に根ざし、独自の映画・文化活動を続けている。

シマフィルム 公式サイト